本格的な雨の時期に備えて
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梅雨に入り九州などすでに豪雨にみまわれた地域もありますが、ここ最近は全国的に穏やかな(むしろ暑い)日々が続いていますね。ですがこのまま夏へということはなく、確実に雨の続く日がやってくるはずです。
そんな雨の日に備えての車のチェックは済んでいますか?
雨の日は、視界が悪い・滑りやすい・交通量が増えるなどの理由から晴れた日よりも事故の起きやすい日でもあります。最近ではゲリラ豪雨や線状降水帯などの想像を超える雨に遭遇することも珍しくありません。また、仕事でもプライベートでも雨に濡れないようにと何かと手間がかかりますし、ジメジメとして気分まで下がり気味だったりします。
より安全にかつ快適にこの雨の時期を乗り切るために車のチェックと整備は必要不可欠です。
特にタイヤのチェックははずせません。
タイヤは路面との摩擦でグリップ力を発揮します。そのため走れば走るほど摩耗してタイヤの溝が浅くなっていきます。
溝がかなり減った状態のタイヤで走行することはいくつもの問題と危険が伴います。
例えば、グリップ力の低下です。そうすると滑りやすく、ハンドル操作も不安定になってしまいます。また、排水性が悪くなり状態によっては時速80㎞程度で路面とタイヤの間に水が入り込んでタイヤが浮いた状態になり、ハンドル・アクセル・ブレーキがきかなくなるハイドロプレーニング現象が起きてしまう危険性があります。他にも路面の突起を包み込む性能が極端に悪くなり乗り心地が悪くなったり、タイヤの放熱性にも悪影響を及ぼします。
道路運送車両の安全基準によるとスリップサインがでたタイヤ(残りの溝が1.6㎜以下)での走行は禁止されていますが、このギリギリまでタイヤを使用することはオススメしません。
というのも次のような検証結果があります。
タイヤの新品時の溝はタイヤによっても多少違いはありますがだいたい約8㎜です。時速80㎞からブレーキをかけた時の制動距離の変化を調べたところ、残り4㎜くらいまでは濡れた路面でも新品とほとんど制動距離は変わりませんでしたが、それ以上摩耗すると一気に制動距離が伸び始め、スリップサインがでるほどの状態では制動距離は2倍にもなっていたそうです。
つまり残りの溝が4㎜になったら新品に交換するのが理想ということになります。これを走行距離に換算すると、一般的なタイヤゴムは走行距離5000㎞につき1㎜摩耗すると言われているので、20,000㎞走ると残りの溝が4㎜くらいになると予想でき一つの目安になります。
しかし、タイヤの状態は使用状況・運転方法・保管状況などによっても変わってきます。
一つの目安だけでなく、他にも使用年数(タイヤはゴム製品で劣化するため各メーカーともに4~5年での交換を推奨)や、見た目(傷や変形・刺さってしまった釘やガラスなどの有無)、走った時の感覚(走行音が大きい、ブレーキききづらい、乗り心地悪いなどの体感)なども含め交換の判断をしましょう。
雨の日にはかかせないワイパーも見ておきます。ゴム部分だけでなくブレード(骨の部分)もチェックするのがポイントです。ブレードが湾曲したガラスにしっかり追従させる役割を持っているため、ゴムがよくてもここに問題があると拭きムラがでてしまいます。
フロントガラスもこの時期汚れがちになり使用頻度も増えるので、ウォッシャー液も補充しておきましょう。撥水効果のあるものもあり、手間なく撥水効果が得られるのでオススメです。
よりしっかり視界確保をするならフロント・サイド・リヤのウィンドウにウィンドウコーティング(液体ワイパーやガラス撥水剤ともいう)を塗ると良いです。撥水効果で水を弾き飛ばしやすくなるのはもちろん、ワイパーも長持ちし、汚れが簡単におとせます。また、ワイパーが常に動いていることで眠くなるという人の眠気予防(ワイパーをあまり動かさなくてもすむので)や視界が良くなることで疲れを軽減する効果も期待できます。コーティング剤にはシリコン系の撥水重視型とフッ素系の持続重視型の2タイプあるので使用環境で選ぶとよいです。
ミラーも水滴がついて見づらいとストレスになりますよね。ウィンドウと同じ撥水コーティングを塗るのも一つの方法ですが、風で水玉を弾き飛ばすことがウィンドウより難しいので、親水タイプ(中途半端に水玉ができ見づらいのを水をなじませ滑らせる親水状態にして見やすくする)のコーティングができるスプレーやフィルムのほうがオススメです。
エアコンもこの時期湿気が増えガラスが曇ることが多くなるので使用は必須です。今はどのエアコンにもフィルターがついているのでここもチェックして汚れているようなら交換しましょう(走行距離1万キロで清掃もしくは交換。使用期間は1年が目安)。都市部は汚れやすい傾向にありマメに点検が必要です。
車内は掃除をあまりしないという人は意外といらっしゃるのではないでしょうか。多い湿気のせいで雑菌やダニが繁殖しやすくなっています。仕事等で車に長く乗る機会の多い人にとっては車内は生活空間と同じです。軽視していると体調不良の原因にもなりかねません。雑菌やダニは車内のホコリや食べかすなどを好むので、車内も清掃し清潔にしておきましょう。まずは掃除機をかけます。フロアマットはさらに水洗いし天日干しするのがベストです。トランクや貨物スペース・シート・ダッシュボードなども水拭きまたは除菌シートなどで拭くとよいです。
手間や費用のかかることですが、季節にあわせた点検も運送業に携わるプロとしてはより安全に配慮し円滑に業務を行うために欠かせないことだとも思います。
まだチェックが済んでいないという方やプライベートでしか使わない方もこれを機に一度車の状態を見てみてください!そして不安なところがあればしっかり整備しておきましょう。
軽貨物運送業はみなさんの日々の生活を支えるなくてはならない仕事です!
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