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ハンズフリー通話は違法なのか

こんにちは!庚伸物流のホームページにお越し頂き、ありがとうございます!

 

 

 

今や仕事でもプライベートでもスマートフォンが欠かせない時代です。その性能が良くなるにつれ運転時の利用についても問題が噴出するようになりました。
運転中の通話禁止が法に定められたのは1999年11月の道路交通法の改正からです。当時はまだ携帯電話で通話することが主流でした。しかしこの時は罰則の定めがなく、2004年6月3日の改正で「3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金」という罰則が付け加えられました。さらにその後スマホが普及、地図アプリや動画視聴・ゲーム(GPS連動型ゲームの流行)の利用が可能になったことで『ながら運転』が増加、また悲惨な事故に繋がる確率が非常に高いデータがでていることなどをうけ、2019年12月1日にはさらに罰則を強化「6ヶ月の懲役または10万円以下の罰金」とより重い罰則が科せられるようになりました。反則金も2~3倍に引き上げられ(普通車は18,000円)、減点は3点です。この違反をして事故を起こした場合は即免許停止にもなります。この2019年の改正では罰則の対象についてこれまでの「耳にスマートフォンをあてての通話」に加え「スマートフォンの画面の注視や操作」という所まで詳しく定められたのも大きな特徴です。

 

 

では手にスマホを持たないハンズフリー通話なら違法ではないのでしょうか?

 

 

そもそもハンズフリー通話とは特定の方法を指すのではなく、手にスマホを持たない状態で行う通話のこと全般のことを言います。

方法も多様化しており、主に次のようなものがあります。

 

〇スマホのスピーカーホン機能
スマホのスピーカー機能をONにするだけでスマホのみでハンズフリー通話ができます。ただし、着信をとる時とスピーカー機能をONにする時にどうしてもスマホの操作が必要になるという所が欠点です。音声アシスタント機能があるのであればそれも利用して、できる限りスマホを操作しなくてもよいようにしたいですね。

 

〇Bluetoothイヤホン
無線の一つであるBluetoothを使ってスマホや音楽プレイヤーを接続するタイプのイヤホンで最近のものはワンタッチで使用できるものも多く、運転中の着信にも注意散漫になることは少ないと言われています。両耳タイプのものとオペレーターが使うような片耳タイプのものがありますが、運転中に完全に耳を塞いだ状態で長時間使用していたというような状況は罰則の対象となる場合があるため、ハンズフリー通話で使う場合は片耳タイプのイヤホンが使用されていることが多いようです。

 

〇Bluetoothオーディオ
オーディオとスマホをBluetoothで接続することで音楽を聞いたりハンズフリー通話を可能になります。手元のハンドルのボタンなどで着信に出られるようになっているものもあります。ただ、Bluetoothオーディオは元々車に搭載されていないと利用できないのが難点です。ハンズフリー通話を多用すると思われる配送ドライバーや営業マンが乗る車には設置されていることが少ないのが現状です。

 

〇ハンズフリーキット
端末を操作せずに通話ができるようにするアイテムで、携帯電話会社からも販売されていて、車のメーカーに合わせた専用品もあります。装着しワンタッチで通話にでることができるイヤホンタイプとサンバイザーなどに装着し音声認識で着信を受けることができるスピーカータイプがあり、USBやシガーソケットから充電できるので電池切れの心配もありません。音質にこだわったものもあります。

 

ハンズフリー通話をしながら運転することに関して、道路交通法の条文には特に決まりがあるわけではないのでハンズフリー通話をしただけで罰則が科せられることはないことにはなります。つまり禁止はされていないということです。しかし、ハンズフリー通話も充実した設備や機器が必要であることは否めないですし、リスクもないわけではありません。例えば、そのわずかな操作の時やイヤホン装着時に事故を起こせば「安全運転義務違反」に該当してしまう可能性もあるのです。

このようにハンズフリー通話をしても確実で安全とは言えない状況であるため、ほぼすべての自治体でハンズフリー通話は禁止されています。罰則やイヤホンに関する決まりがある所もあり、これらは自治体によって異なるので住んでいる自治体や勤務している自治体がどのように定めているのか確認をしておきましょう。

 

 

配送ドライバーは宅配サービスなどで不在票に「ドライバー直通電話番号」があったりするように、ドライバーへ直接連絡が入ることもあります。日本と同様に宅配サービスの需要が急激に高まっているイギリスでは2019年にハンズフリー通話も含む運転中の全面的使用禁止と取り締まり強化を求める声が英議会であげられたことが話題になりました。
【ハンズフリー通話であっても運転中に通話を行うことがドライバーの運転に対する集中力や注意力を削いでしまうことには変わりない】というのがその主張の主な理由です。
イギリスでは現在まだハンズフリー通話は可能であるものの、信号待ちや渋滞の停車中にスマホを操作することも違反となり、ドライブスルーの支払い等で私有地でスマホを利用する時も基本サイドブレーキをかけエンジンを停止させなければいけないということになっているようです。街中に設置されたカメラで運悪く停車中に操作しているところを撮られてしまったりすると後日罰金を支払うよう警察から通知がくるのだそうです。

 

着信があった時には・・・
・一度ハンズフリー通話で着信を受け、折り返し電話するよう伝え、停車してからスマホで折り返しかけ直す
・留守電話の留守番電話サービスに伝言を残してもらう又はSNSでメッセージを残してもらう
というように対応するのがより安全と言えるでしょう。

 

しかし、軽貨物ドライバーはお客様からの再配達の着信など対応しなければならない場面も多く(出なければクレームにも繋がる可能性がある)、運転中の通話をしなければ配達が間に合わないといった状況もあるでしょう。慣れない道を運転していることもあり、そこにハンズフリーといえど通話ということになると注意散漫となることは避けられません。仕事の効率を取るか安全を確保するか悩みますが、事故を起こせば仕事その他諸々を失う可能性があることも考慮すればやはり優先すべきは安全と答えはでますよね。

 

 

最近では『電話代行サービス』というものがあります。
走行中のドライバーの着信を専門のオペレーターが代わって受電対応し、お客様からの要件を整理、優先度の高い順に振り分け、営業電話などの不要な着信は精査してドライバーに通知、管理画面で確認することができるというサービスです。
ドライバーはこのサービスを利用することで、運転に集中でき作業効率もアップ、ストレスの軽減にもなります。電話にでれなかったということがなくなるのでお客様にとっても時間のムダがなくクレームを防ぐことにもなり、精査してくれるので必要な要件のみに時間が使えるなどのメリットがあります。

いまだ配送サービスの需要が高まり続けていることをふまえると、ハンズフリー通話では対応しきれなくなるということも考えられるので、このようなサービスの利用を検討しても良いのではないでしょうか。

 

 

ハンズフリーの是非と問われればどちらでもないということになるでしょうか?
上記に述べたとおりハンズフリー通話は罰則の対象ではありませんが、その最中に事故を起こしてしまった場合には罰則が適用されることもあり、方法が問題なのではなく運転中に通話すること自体が運転の集中力を欠くことに繋がるということを念頭においておきましょう。

2019年12月の罰則強化をきっかけに一度はそれまでの半分以下に激減した携帯電話使用等の事故件数も、罰則強化前にはまだ追いつかないものの、激減した年から毎年再び徐々に増えつつあり、その他の違反による事故よりも死亡事故となる割合が高くなっています。またそういった事故の裁判においては、運転者の責任を重く判断する事例が多くなっているといえるそうです。
今後こういったケースの事故がもっと増えたり、悲惨な大事故が起こればさらに厳しく規制されてしまう可能性もあります。ドライバーの安全と求められるサービスの両立のためにも、より便利で安全なシステムの開発やその利用が進められてほしいものですね。


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