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雨の中の運転の危険と対策~冠水時編~

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今年も本格的な雨の時期となってきました。現在梅雨入りしているのは沖縄と奄美のみで、全国的に6月10日以降に梅雨入りと予想されていますが、それまでの間も低気圧の通過や大気が不安定となる日があり、急な激しい雨には注意が必要なようです。

 

雨の日の運転は路面が濡れていることにより非常に滑りやすくなり、雨粒そのものやガラスにつく水滴などで視界が悪くなります。このことを念頭に、運転する際にはいつもより多く車間距離をとることやスピードを出し過ぎないこと、急ブレーキをかけなければいけないような状況を作らないなどの慎重な行動が求められます。

実際、雨天時は晴天時の4倍も交通事故が起こりやすいとのデータがありますし、一般道・高速道路関係なく「前方などの車両への追突」や「施設衝突事故(側壁や中央分離帯などへの衝突)」が最も多く、その原因は運転操作ミスや安全確認不十分によるものが多くなっています。

 

軽貨物ドライバーのみなさんはプロとして雨の日の危険性を都度再確認し、そのために車の整備と日々のチェックをかかさず、雨の中の業務を効率よくさせる道具の準備をし、毎日気を引き締めて業務にあたっていることと思いますが、近年、ゲリラ豪雨や線状降水帯・台風といったものによる大雨では、水害が相次ぎ、道路の冠水がしばしば発生していて、この冠水による自動車の水没が原因とみられる死者もでており、軽視できない状況となっていると聞きます。
そこで今日は冠水時に運転する危険性を知り、どんな備えや行動をすべきかを確認しておきたいと思います。

 

 

まず大事なのは気象情報の事前チェックです。特に大気が不安定などで天候の急な変化が見込まれる場合には頻繁に確認しましょう。今いる場所での雨雲の動きなどもリアルタイムに知ることができる気象情報アプリなどを活用すると良いでしょう。
「内水氾濫」(=降った雨が川などに十分排水されず地面にあふれた水が引き起こす冠水や浸水)は、1時間の雨量が50ミリを超えると起きやすくなります。内水氾濫が予想される場合は、公共交通機関の利用などの代替え手段を考えたり、不要不急な外出の場合は取りやめるなど車の運転そのものを控えることが一番の対策です。

しかし、仕事ではその度に休むわけにはいきませんし、そのような状況でも車を運転しなければいけない状況も多々ありますよね。では冠水が発生した時、車の運転ではどのようなことに気をつければ良いのでしょうか?

 

最も重要なのは【冠水場所の運転を避ける】ことです。
そのために必要となるのが、「アンダーパス」(=鉄道や道路の下をくぐる形で立体交差している場所)や「海抜の低いエリア」「川沿い」といった危険な場所をあらかじめ把握しておくということです。
国土交通省のハザードマップポータルサイトから閲覧できる「重ねるハザードマップ」などで調べることができます。
他にも国土交通省関東地方整備局では管内1都8県についての地図や危険な場所のリストを公開していますし、日常的に利用する自分の町やエリアの道路のより詳細な情報なら各市町村が出しているハザードマップもあるのでそちらを確認すると良いでしょう。
軽貨物ドライバーの皆さんは業務に役立てるために担当区域のオリジナルの地図を作成している人も多いと思いますが、交通情報や建物情報の他にも冠水・浸水時の危険な場所も書き込んだり、別に自分の配送エリアのハザードマップも作成しておくと良いかもしれませんね。

 

<冠水している道路を運転した時の危険性>

 

〇水深が床面を超えると電気装置が損傷し、自動スライドドアやパワーウィンドウなどが動作しなくなる
〇タイヤが完全に水没すると車体が浮いて移動困難になる(ハンドルやブレーキがきかなくなる)
〇車体前方の吸気口や後方のマフラーから水が入るとエンジンが停止し再始動しなくなる
〇水深がドアの高さの半分を超えると水圧で内側からドアが開けられなくなる
〇水は泥で濁っていることが多く、路面の様子を正しく確認することが難しい(縁石や側溝・さらに深みにはまる・浮遊物とぶつかるなど)

このように車が故障し動けなくなってしまったり、別の事故へと発展する可能性があります。そうなってしまった場合、車外へ脱出ということになりますが、脱出の判断が遅れれば命に関わることもあります。誤って冠水している場所に入ってしまったとしても落ち着いて行動し、素早くその場から離れましょう。

 

<車から脱出する方法とその後の対処>

万が一浸水してしまった場合は早急に車から脱出します。
[ドアが開く⇒ドアから外に出る]
水圧でドアが開けづらくなっている時は、座った姿勢では腕に力が入りにくいので姿勢を変え両足で蹴ると良い
[ドアは開かないが窓が開く⇒窓から外に出る]
ポイントは車の屋根を手でつかみ体を引き上げるようにすること
[ドアも窓も開かない⇒窓などのガラスを割って外に出る]
脱出用ハンマーを備えておく必要がある。置き場所は運転席から手の届く範囲(ドアポケットか専用ホルダーで固定)が良い。
脱出用ハンマーを使う時、フロントはガラス飛散防止のため合わせガラスを使っていて割れにくいため、サイドかリアのガラスを割る。(車種によってはサイドにも合わせガラスを使っているものがある)

 

※脱出用ハンマー
水没や事故による変形などで車のドアや窓が開かない場合でもガラスを割って脱出できるアイテムです。車のガラスは一般的なガラスよりも丈夫に作られているので専用のものでないと割るのは難しいと言われます。
大きく分けて3種類あり、「かなづちタイプ」は種類が多く使い方のわかりやすい形状になっています。「ピックタイプ」は小さい突起が付いていて突いてガラスを割り、LEDライトや簡易消火など便利機能も多く、「ポンチタイプ」はガラスに直接押し当てボタンを押すだけでガラスを粉砕するので力がいらずキーホルダー式のものがあったりと持ち運びもしやすくなっています。また今はどのタイプにもほとんどにシートベルトカッターもついています。
命に関わる工具ですので、性能を保証するJISマークやGSマークがついているものや純正オプションとして採用されているものを選びたいですね。カー用品店の他、通販でも2,000円前後で購入可能です。

 

水が引き車を取りにいった時にも注意すべきことがあります。浸水・水没した車は、すぐにエンジンをかけてはいけません。なぜなら電気系統がショートして車両火災になるおそれがあるからです。JAFなどのロードサービスを利用して販売店や整備工場に運んでもらうようにしましょう。

 

浸水してしまった車の修理費用はかなりのものになる可能性がありますが、台風や洪水による浸水被害にも修理費用などの支払いに対応しているケースが一般的なのが車両保険だそうです。ですので、車両保険をかけている人は契約内容を確認したり、保険会社に問い合わせてみて下さい。中には車の運搬費用や修理期間中のレンタカー代までカバーしているものもあるそうです。

 

 

業務で車を使う運送業にとっては、もし業務に使っている車を水没させてしまった場合、その修理費用だけでなく、一定期間業務に使えないことやそれによって仕事ができないかもしれないということがとんでもない痛手になってしまいます。
先ほど述べたとおり、冠水が起こるような大雨の中でも仕事をしないわけにはいきませんが、いかに危険を回避するかが非常に重要になってきます。十分すぎる情報収集と確認で冠水場所を避けて運転し、いろいろ手立てを考えてもどうにもならない状況の場合は無理をしない選択をすることも、大事なお客様の荷物と車と自分の命を守るために必要なことではないかと思います。

 

これからのいつもどおりにいかないという意味で憂鬱な季節、自分と車の健康管理はもちろん、そういったことにも気を配りつつ安全運転で業務を行っていきましょう。

 

 

 

庚伸物流ではドライバーの安全管理にも力を入れています。それが質の良いサービスの源にもなっています。

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