秋の交通安全運動が実施されます
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今年3回目の交通安全運動の季節がやってきました。
9月から年末にかけては毎年交通死亡事故が増える時期です。2011年～2020年の10年間のデータで1月～8月と9月～12月の月平均死者数を比較すると9月以降は8月までの約1.6倍にもなっています。しかも死者数は毎年減少しているにも関わらずこの比率は年ごとの大きな差はなく変わっていません。
今年は7月末までの全国平均によると、毎日どこかで804件の人身事故が起き、950人が負傷、6.7人が亡くなっていることになるそうです。
車で移動し業務を行う私たち軽貨物運送業は交通ルールの遵守はもちろん、業務を行う地域がどのような状況であるかを知っておく必要があります。
交通安全運動をとおして、ルールや特に注意すべきポイントを再確認し、運送のプロとして模範的な運転を心がけていきましょう。
今回の交通安全運動の概要と注目点は以下のとおりです。
＜2021年 秋の交通安全運動＞
実施期間：9月21日㈫～9月30日㈭ 10日間 交通事故死ゼロを目指す日：9月30日㈭
【重点項目】
(1)子供と高齢者を始めとする歩行者の安全の確保
(2)夕暮れ時と夜間の事故防止と歩行者等の保護など安全運転意識の向上
(3)自転車の安全確保と交通ルール遵守の徹底
(4)飲酒運転等の悪質・危険な運転の根絶
特に8月末までで死亡事故の多かった地域ではこれを機に交通取締りが厳しくなる可能性があります。
◎歩行者妨害(＝歩行者のいる信号機のない横断歩道での車の一時停止違反)の昨年の検挙数は全国で29万件で、前年より約6万件増加していて、5年以上連続して取締りが強化されています。
◎9月は月初と月末で日没時間の差が年間で最も大きい月です。日没時刻30分前のライト点灯が推奨されています。歩行者は反射材を利用するようにしましょう。また薄暮時間(日没前後1時間)は自動車と歩行者の衝突する事故が最も多く発生する時間帯で、視界が悪くなる・まぶしいなどで歩行者を見落としたり歩行者との距離感がつかみにくい、サラリーマンや学生の退社・下校時間と重なる、渋滞が発生する、運送業の人は忙しくまた疲れている時間帯であるなどの複数の要因が多く重なるからだと言われています。この薄暮時間の交通事故の発生件数は夜間の2倍、昼間の4倍になります。
◎可搬式オービス(移動可能な自動速度取締り機)は2021年8月現在46都道府県で運用されていて、生活道路や通学路、堤防道路などでの取締りも増えています。これまで速度違反はおおむね時速20㎞超過で摘発されることが多かったですが、昨年の総摘発件数約116万2千件のうち時速20㎞未満の超過での摘発も約35万7千件ほどあり、最近は時速15㎞超過での摘発が増えていることがわかります。
あわせて当社と関わりの深い東京都と愛知県の交通事故や取締り状況を見ておきましょう。
＜東京都＞
〇全国の重点項目に加え、東京都独自の地域重点として『二輪車の交通事故防止』を掲げています。これは昨年の原付を含む二輪車での事故死者数が40人と前年より12人も多く、死者全体の4割を占めるほどになっているためで、コロナ禍の影響で二輪車で通勤・通学する人が増えたことが要因とみられます。
〇昨年は年間交通事故死者数で53年ぶり全国ワースト1位でした。今年も8月末までの死者数は全国ワースト2位になっています。
〇東京都の歩行者のいる信号機のない横断歩道での停止率は6.6％で全国ワースト2位です。
〇死亡事故の特徴 年齢層別最多→65歳以上の高齢者 状態別最多→歩行中 時間帯別最多→午後6時～午後8時 事故類型別最多→車両単独事故
＜愛知県＞
〇年間通して独自の交通安全県民運動を実施中。スローガンに掲げているのはルールの遵守とモラルの向上、歩行者保護の意識です。
〇県内一斉大監視 9月24日㈮ 午後４時～6時
〇9月の白バイ隊活動地域→港・緑・小牧・西枇杷島・蟹江・西尾・岡崎・豊田・豊橋の各警察署管内
〇10月1日から愛知県全域で「自転車の損害賠償責任保険」への加入が義務化されます。
〇昨年の9月の死者数が19人で年間最多、この月の全国ワースト1位でした。年間死者数は2019年と2020年と全国ワースト2位、昨年は交通死亡事故多発警報が県内で6回も発令されています。
〇歩行者妨害の摘発件数が全国で最も多い県です。パトカーや白バイによる摘発も行われています。9月22,24,27,28,29日で歩行者保護を目的とした交通取締りも予定されています。
〇愛知県の歩行者のいる信号機のない横断歩道での停止率は32.5％です。(全国平均以上)
〇死亡事故の特徴 年齢別最多→65歳以上の高齢者 当事者別最多→歩行者 事故類型別最多→車両単独ついで横断中 地域別最多→名古屋市ついで西三河
東京都と愛知県どちらも全国ワーストトップ10常連の交通事故の多い地域です。他人事ではありません。
慣れた道は漫然運転してしまいがちですが、上記の交通事故状況を念頭に、常に「かもしれない」と危険予測し、これを機に気を引き締めなおして業務を行っていきましょう。
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